どうもガクせんです。
2021年11月現在において、「学校の先生=多忙」というイメージは不動のものとなつつあります。
しかし、人生は仕事以外にも、「家族や恋人、趣味などのプライベートな時間」や「読書や勉強など自分を高める時間」も重要な要素ですよね。
かく言うボク自身はと言いますと、正直、若い頃は「仕事で成果を出したい」「仕事が全てだ」というような昭和的な考えで社会人生活をスタートしました。
しかし、だんだん歳を重ねるにつれて「このまま一生を終えていいのだろうか」「仕事以外にも人生には大切なものがたくさんあるではないか」という思いが生まれてきました。
それからというもの、いかに自分のライフワークバランスを整えていくかということに注力するようになりました。
そこで、生まれてきたのが、これからご紹介する「時短術」です。
ポイントはたったの2つ
- 思考を変える
- やり方を変える
です。
思考を変えることで、新しいやり方を生み出すことができるとも言えるので、ポイントは一つと言い換えることもできます。
また、その時短的思考がボクの経験上、クラスの子どもたちの成長にもつながることがわかりました。
今回は、まず思考をどのように変えるか。そして、ボクが生み出してきた具体的な時短術について解説していきます。
- 効率的かつ効果的な働き方がわかる
- 時間に余裕が生まれ、プライベートが充実する
- 幸せな人生に一歩近づく
それではまいりましょう!
目次
時短を実現するための考え方
まず、時短を実現させていくためには根本的な考え方を変えることが大切です。
考え方(OS)が変わると、視点が変わり、新しいアイディアが生まれてきます。
では、ボクはどのような考え方にシフトしたのか見ていきましょう。
完璧を目指さない
「パレートの法則」をご存知でしょうか。
簡単に言うと2割の労力が成果の8割を生み出しているという経験則のことです。
でも、逆に完璧(残りの成果2割も満たす)を目指ざすには、8割もの労力を注ぎ込まなければいけなくなるわけです。
これを考えると、完全を目指すのはコスパが悪いということがわかります。
なので、ボクは、「完全・完璧」という思考を捨て、2割の労力で8割の成果を生み出すことを目指していくことにしました。
コスパで考える
先ほど、コスパという話が出てきましたが、先生という職業は公務員であるためか、あまりコスパ(コストパフォーマンス)で考えるという習慣がありません。
コストパフォーマンスとは、あるものが持つコスト(費用)とパフォーマンス(効果)を対比させた度合い。
つまり、効果があまりにも低いのにも関わらず、多大な労力を投入してしまうという場面が多いということです。
社会人であれば、そんなことをしていると即クビになりますし、経営者であれば、倒産してしまいます。
しかし、公務員である公立の先生はそのような心配は皆無です。
それゆえ、先生がコスパの視点を見失い、仕事をなかなか効率的にこなせなくなるという実態があるのです。
実際にボク自信もコスパの悪いことを量産し、多忙感に苦しんだ経験があります。
例えば
上記のような項目は、とにかく、時間がかかる割に、「子どもの成長」という観点で見た時に、あまり効果が生まれませんでした。中には、逆効果になってしまうものさえありました。
そこで、思い切って削減したり、効率化を図ったりすることで、多忙感から抜け出すことができました。
自分にしかできな仕事に注力
また、コスパの話とも関連しますが、もう一つは、自分にしかできない仕事は何か、また、自分じゃなくてもできる仕事は何かを考えるようにしました。
つまり、自分にしかできない仕事以外は、他の人に頼んだり、断ったりするということです。
逆に、自分にしかできない仕事というのは、成果に繋がりやすい仕事でもあります。そこに注力できることは、短い時間で高い生産性を生み出すことにつながるのです。
まとめると「より少なく、しかしより良く」というエッセンシャル思考ベースの取り組み方を目指したわけです。
授業でも同じです。
子どもができるところは「子どもに任せる勇気」が必要です。
子どもに任せると、「子どもが成長する」「先生にゆとりができる」というwin-winな効果があります。
具体的な時短術
では、上記のような考え方をすることでボクが生み出してきた具体的な時短術をいくつか紹介していきます。
重要な仕事、緊急な仕事に分ける
まず大切なのは、名著「7つの習慣」でも取り上げられている仕事を緊急性のあるもの、重要性があるものののフェーズで分けていくことから始めます。
赤の付箋・・・重要度○ 緊急度○(すぐにやるもの)
黄の付箋・・・重要度○ 緊急度✖️(成長につながるもの)
緑の付箋・・・重要度✖️ 緊急度○(自分がすべき内容?)
青の付箋・・・重要度✖️ 緊急度✖️(削減対象)
このように、ボクは付箋アプリを使って、降りかかってくる仕事を仕分けするようにしていました。
青の付箋に入るような、緊急度が低く、重要度も低い仕事はなるべく削るようにしました。やったとしても、自分の労力を注ぎ込まないようにチャチャっと終わらせるようにしていました。
緑の付箋に入る仕事は、余裕がない時は誰かに任せることにしました。
赤の付箋のものは、いち早く取り組みんでいきます。
一番大切にしたのは、黄色の付箋に入るものです。
読書や研修会の参加など緊急度は低いけど、自分にとって成長につながる重要度の高いものはなるべく時間を取れるようにしていました。
このように仕分けるだけで、だいぶ仕事の効率が上がります。
仕事の内容と取り組む時間を決める
脳科学では、意思力というものは朝をピークに使えば使うほど低下していくということがわかっています。
つまり、仕事はやる時間によって生産性が何倍にも違ってくるということです。
例えば、放課後に意思決定を必要とする重要な仕事をしてしまうと、時間がかかるだけではなく、ミスもおかしやすくなってしまうのが人間なのです。
そのことを理解して、仕事の内容と取り組む時間を工夫することで、時短を実現することができました。
まず、ボクは、一番成果の出せる朝の時間にたくさん仕事ができるように、夜型から朝型に生活リズムを切り替えました。
朝に、授業の構成や週の計画、運動会や宿泊体験の計画、学年研の資料作成など頭を使う重要な仕事を行うことで、今までの2分の1ほどの時間で終えられるようになりました。
放課後にはテストの丸つけやノートのチェック、同僚とのコミュニケーションなど、単純作業や体を使うものをメインに取り組んでいました。
とにかく、放課後の時間は生産性が低い時間なので、あまり無理はせず、明日の自分に期待してすぐ帰るようにしていました。笑
また、放課後は気が抜けている(タイムプレッシャーがない)ので、同僚とのおしゃべりが多くなります。
同僚とのコミュニケーションもとても大切ですが、あまり時間を使いすぎるのはコスパが悪いです。
そういった意味でも、放課後はあまり仕事はできないと考え、早く帰れるように時間の割り振りを考えていきましょう。
子どもに任せる
先生には、本当まじめな方が多く、「子どもに手をかけてあげることこそ正義」と考える傾向が強い方が多いように感じます。
例えば、掲示物、採点、成果物へのコメント、けんかの仲裁、クラスのイベントなどなど全てに全力で関与してしまいます。
もちろん、「子どもに手をかけてあげること」は良いことなのですが、かけすぎると子どもの成長を阻害する要因にもなるということを覚えておかなくてはなりません。
アドラー心理学では、大人が子どもに手をかけすぎ、任せることをしないと
- 自分は信じてもらえていないんだ。
- 自分には能力がないんだ。
というような気持ちが子どもたちの中に生まれ、子どもの自己肯定感を下げることになると言われています。
つまり、先生がやるべきことは「手をかける」ことより「子どもが活躍できる環境をつくる」ことが大切です!
例えば
このように、子どもに裁量権を委ねていくことで、子どもは成長するし、先生もゆとりができます。
このように、子どもにいろいろ任せることで、掲示物やルールに対する取り締り、成果物へのコメント記入などに割いていた時間を削減することができました。
さらに、任せることで、子どもはどんどん自立していき、さらに先生は楽になっていくという正のループが起こるようになりました。
関連する実践はこちら↓
成績作業
先生の仕事の中で多大な時間を投資することになる「成績」
過去のボクも成績シーズンには、夜中まで残業するという経験を何度もしてきました。
そこで、成績シーズンの残業をなくすために、効率よく成績をつけていくためのアイディアを紹介します。
まず大切なのは、授業中先生が頑張りすぎないということです。
チョーク&トークで先生が黒板の前に立ち続けていると、細かな子どもの様子をキャッチすることができません。
そこで、授業のスタイルを講義型から対話型、問題解決型に切り替える必要がありまる。
このように、子どもが主体的な授業を実現することができれば、先生にゆとりが生まれ、机間巡視する時間が増えます。
詳しくはこちらから↓
そして、机間巡視ができたら、子どもの様子をどんどん記録!
時には、写真に撮るのもGOOD!
あとは、成績シーズンに、溜めていた記録を文章にするだけ。
これで、ボクも成績シーズンに定時退勤を実現することができました。
整理術
最後にちょっとしたテクニックなのですが、整理術についても解説します。
初任の頃のボクが驚いたことは「とにかくペーパー資料が多い!」ということでした。
何が大切なものなのか、何が自分には関係のないものなのかも分からず、とにかく書類の山に悩まされていました。
そして、いざ必要という時に「あれ・・・どこにやったっけ・・・」と資料を探す・・・。
このような無駄な時間に忙殺されていました。
そこで、とにかくこの「資料を探す時間」をなくしていくために資料の整理術を学びました。
基本は「いらないもの」「よく分からないもの」「必要なもの」という3つのカテゴリーに分けておくのがコツです。
「いらないもの」は即、足もとのゴミ箱へin
「わからないもの」はA4BOXへ保存。定期的に見直し、必要なさそうならゴミ箱へポイ。
「いるもの」はさらにカテゴリーに分けてファイルする。
このようなインデックス付きのファイルがオススメ。
とりあえずこのように、次々と襲いかかるプリントたちを仕分けしていくだけで、仕事が効率化できます。
まとめ
先生の時短術について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
先生にゆとりが生まれ、仕事もプライベートも豊かに生活できなければ「良い教育」などできません。
子どもの成長のためにも、時短術を身につけていきましょう。
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こんな人におすすめ
- 子どもとの関係づくりに悩んでいる
- 子どもの主体性を引き出せる力を身に付けたい
- 先生という仕事や子育てが辛い
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