どうもガクせんです。
先生のみなさんはテストについて色々な悩みや考えをお持ちのことと思います。
そういうボクもその一人でした。
初任の頃のボクは、100点の子には「がんばりました」、90点〜99点の子には「あと少し!」と書いていました。
その時のボクは子ども達のためを思ってやっていたのは間違いないのですが、続けているうちに自分の中に
という思いがふつふつと湧いてきたのです。
同僚の先生からも
というテストに対する悩みの声もよく聞きました。
こう思うと、強制的で統一的なテストって必要なのかな?そんな疑問さえ感じます。
教育先進国のフィンランドでは、このようなテストが無いことで有名ですね。
まあ、テストを無くすかどうかの議論は長くなるので今回は置いておきましょう。
テストが実施されているという現状を踏まえ、ボクはどうしたら子ども達にとって少しでもテストを価値のあるものにしていけるかについて考えるようになりました。
そして、色々と情報を集めていたところ、とても良い考えに出会いました。
それは
という考え方です。ゲーミフィケーションとは、ゲームに使われる構造(目標、報酬、レベル、交流など)を色々な物事に取り入れるということ。
ゲームの要素を取り入れると、脳内にアドレナリンやドーパミンが分泌され、行動が誘発されたり、継続したりといったメリットがあります。
子どもがゲームにハマるのは、人間の脳の構造を知り尽くしたメーカーがちゃんとハマるように設計しているので当たり前っちゃ当たり前ですね。
だったら、その構造を他のものにも応用しちゃいましょうというのがゲーミフィケーションなのです。
テストにゲームの要素を取り入れる

では、具体的にどのようにテストをゲーム化するのかについて解説していきます。
設定
設定は以下のようにします。
ゲーム | 勉強 |
---|---|
主人公 | 自分 |
敵 | 日々の勉強 |
ボス | テスト |
子ども達にこの表を配るなどして設定をしっかり理解できるようにしましょう。
ストーリー
オーソドックスなものとしては、日々の敵(日々の勉強)を倒しながらボス(テスト)を攻略していくというのが子どもたちにとって分かりやすくてオススメです。
ボスを倒すとレベルが上がるようにしてあげると自分の成長が可視化しやすくなります。
新しい単元に入るごとに、次のボスを倒すための新しい冒険が始まるというイメージですね。
次のような表を年度当初に配ることで冒険が始まります。

目標点(ボスの体力)は各自で自分の力を考えながら決めます。
実際にとった点数はボスに与えた攻撃力と考えます。
単元が始まったらすぐ子ども達に目標点を書かせると、単元に取り組む姿勢が変わるのでオススメ。
その単元のテストで自分の立てた目標点をクリアできるとレベルが1つ上がります。
つまり、ゲーム的に言うと「ボスの体力を上回る攻撃を与えることができ、ボスを倒せた。」ということになりますね。
自分のレベルが可視化できるようにレベル表も一緒につけてあげましょう。

レベルが上がっていくのが分かると自信にもつながりますし、やる気も出てきます。
また、自分の目標点をどこに設定すれば良いかも考えるようになり、メタ認知能力も育ちます。
レベル表には学年に応じてシールやハンコを押してあげると子どもたちは喜びますが、報酬が目的化してしまい、目標点を実力以下に下げてしまうので注意が必要です。
あくまでも、自分の成長にフォーカスしていけるようにサポートしましょう。
メリット

テストのゲーム化で感じたボクのメリットは
- 日々の勉強への取り組みにボスを倒すという目的が生まれ、子ども達の主体性が育つ。
- 他人との比較ではなく、自分との戦いになるので前向きに取り組める。
- 自分で目標点を決めるので、100点以外ダメという思い込みを排除することができる。
- 100点からの減点法で自分の価値を決めてしまうことを防ぐことができる。
- 目標点に応じて先生が前向きな声かけすることができる。
でした。
テストが強制されるものから主体的なチャレンジへと子どもの意識が変化したのは本当に大きかったと思います。
まとめ
テスト ✖︎ ゲーミフィケーションについて解説してきましたがいかがだったでしょうか。
ゲーミフィケーションという考え方はテスト意外にも様々なところで活用できます。
ぜひ、ゲーミフィケーションで子どもも先生も楽しい学校生活をつくっていってください。