こんにちは、公立小学校から私立小学校への転職、リクルート複数社内定を経験した後、IT企業へ転職したまっちです。
そうお考えの先生多いですよね。
そこで、「今までの教員経験を生かせる転職がしたい!」というあなたに、3度教員の転職活動を成功させた元教員の僕がオススメな「教育業界の転職先」について解説していきます。
教育業界以外のオススメ転職先はコチラ↓
- 教員の経験が生かせる転職先がわかる
- 公立の学校との違いがわかる
- 具体的な転職方法がわかる
それではいってみましょう!
私立学校への転職
まず考えられるのは、公立学校以外の学校への転職です。
そう、私立になると、学校によって教育理念や収入、福利厚生や休暇日数に大きな差があるので、公立の先生として自分らしい働き方ができなかった人でもイキイキと働けることもあるのですね。
ですので、しっかりと調べて自分の理想とする学校を見つけることがポイントになります。
公立学校との違い
では、公立と私立はどのように違うのかをみていきましょう。
もちろん教育理念が一番の選択基準になってくるとは思いますが、収入面や休暇、福利厚生を知っておくことも後々重要になってきます。
その辺についてみていきましょう。
収入面
まずは一番気になる収入面からです。
公立学校と私立学校をざっくりと比べるとこんな感じ↓
学校種 | 公立校教員 | 私立校教員 |
小学校(43.4歳) | 628万円 | 649万円 |
中学校(43.8歳) | 641万円 | 686万円 |
高校(41.7歳) | 682万円 | 679万円 |
休暇面
私立校の場合、年休の日数や労働時間などは学校によって大きく異なります。
ですが、一般的に年休の日数は、公立の学校より少なくなることが多いようです。
参考までに私が勤めていた私立小学校の場合
- 年休日数は、15日ほど
- 休日出勤は、行事の時に加えて学校説明会、入試日など(振り替え有り)
- ほぼ毎日定時退勤
- 休憩時間は実質取れない
といった感じでした。
他の私立校の知り合いにも聞きましたが、概ね同じでした。
福利厚生面
福利厚生については、ほとんどの学校が私学共済に加入していて、宿泊施設や厚生施設等の補助券が使えたり、低金利の貸付や医療費の補助などがあったりします。
特に、公立よりも優れている点は、
👍結婚や出産のお祝い金です。
結婚すると、8万円。出産時には手当金と給付金を合わせて40万円ほどもらえます。
転職方法
では、希望の学校がみつかったら早速転職活動です!
転職方法は大きく分けて2つ↓
- 日本私学教育研究所の募集情報から応募
- 転職エージェントからの紹介
です。
一つずつ紹介していきます。
日本私学教育研究所の募集情報から応募
日本私学教育研究所のサイトには、教員を募集している私立学校が全国から募集情報を載せてくれています。➡日本私学教育研究所
つまり
という流れになります。
一番気になる教育理念もじっくりみて比較検討していきましょう。
転職エージェントからの紹介
2つ目は、転職エージェントからの紹介です。
正直、私立学校の求人を持っているエージェントは多くはありません。
しかし、逆にエージェントに求人情報を出せる学校というのは、ある程度経営が安定している学校である可能性が高いので信頼できます。
教員向けの転職エージェントについて詳しく知りたい方はこちらから↓
オルタナティブスクールへの転職
有名なオルタナティブ教育といえば
- 「モンテッソーリ教育」
- 「イエナプラン教育」
- 「フレネ教育」
- 「シュタイナー教育」
- 「サドベリー教育」
- 「レッジョ・エミリア教育」
などがあります。
公立学校との違い
オルタナティブスクールは国立や公立、学校法人(私立)の学校(一条校)ではないため、国から定められたカリキュラムに従う必要はありません。
ですので、それぞれの創設者の理念を自由に反映させられるので個性的な教育方法が展開されているのがメリットです。
公立の学校で働く中で「子どもに合った教育ができていない」「もっと自分が思い描く教育がしたい」と思って転職を視野に入れている方にはオススメといえます。
規模としても、私立校として大規模に展開している学校もあれば、フリースクールとして小規模で運営しているところもあり、多種多様です。
デメリットとしては、やはり平均収入が低いこと、学校数や求人が少ないことなどがあげられます。
昇給率など将来のことも考えながら学校選びをしていくことが重要です。
転職方法
応募方法としては、エージェント経由で求人を紹介してもらうこともできますが、自分の教育観に合った学校を見つけ、直接ホームページなどから連絡してみるのがオススメです。
僕のオススメはこちら↓
フリースクールへの転職
何らかの理由から学校に行くことができない、行かない、行きたくても行けない……という子どもたちが過ごす場所がフリースクールです。
不登校やひきこもりをはじめ、軽度の発達障害を抱えるたくさんの子どもたちをの学びの場になっています。
公立学校との違い
オルタナティブスクール同様、一条校ではないため、国の定めたカリキュラムはありません。
何より、子どもの「心の拠り所になる場所・安全基地」としての役割が大きく、スクールという名前がついていますが、「勉強」というニュアンスからは遠い場所となっています。
最近では「学校よりも自分に合った教育を受けられる場所」と捉え、あえてフリースクールに子どもを通わせる保護者も増えてきています。
そういった意味では先ほど出てきたオルタナティブスクールとの境界は曖昧になってきているといえるでしょう。
なので、メリット、デメリット等もオルタナティブスクールと同じと考えてよさそうです。
転職方法
フリースクールは規模が小さいこともあり、転職エージェントでの求人はほぼないと考えていいです。
興味がある方は、直接ホームページなどから連絡してみるのがいいでしょう。
東京都フリースクール等ネットワーク著「学びを選ぶ時代」には、全国各地にあるフリースクールやオルタナティブスクールが紹介されています。気になる方はご一読ください↓
教育系一般企業への転職
一般企業と聞くと、教育とは関係ないイメージがあるかもしれませんが、一般企業の中にも子どもの成長のために尽力している企業がたくさんあります。
大きく、「子どもと直接関わる企業」と「子どもと直接は関わらないけれど教育に貢献する企業」に分けて紹介していきます。
直接子どもと関わる企業
直接子どもと関わる企業といえば、塾や家庭教師、学童保育などがあげられます。
とても生活に近い企業なので、あなたにとっても馴染みのある企業だと思います。
しかし、実際に働くという視点で見てみるとどうでしょうか。
それぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。
塾
全世代の教員におすすめできるのが、塾講師です。
教員として教えてきたスキルや知見を存分に発揮できます。
つまり、即戦力として働けたり、教員免許を持っているということが武器になりやすい企業です。
しかし、現代は、映像授業による指導が主流になってきているため、将来性は△といった印象です。
受験指導などもしている大手の塾講師であれば、教員よりも高い収入を得られる可能性もあるため「教科指導が好き」というあなたにはオススメです。
「転職サイトと転職エージェントの違い」を知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓
家庭教師
新型コロナウイルスによって大きな注目を集めたのが、家庭教師。
人と人との接触が避けられるようになったことにより、オンライン家庭教師が急速に普及しました。
教員としての経験を活かしながら、在宅ワークができるというメリットがあります。
また、国語や算数(数学)などの教科指導だけでなく、英会話やプログラミングのオンライン家庭教師など、自分の得意なことを生かした家庭教師も増えてきています。
学童保育
学校教員としての仕事の中で一番楽しい瞬間は、「子どもと遊んでいるとき」という方も多いのではないでしょうか。
そんなあなたなら「学童の先生いいな」と思ったことが一度はある事でしょう。
主な仕事内容は、放課後や長期休暇期間中に、親の代わりに子どもたちの居場所をつくることです。
給料面では、年収200万円未満の指導員が約6割となっており「給料よりも子どもと遊ぶことを第一に考えたい」という人にとってはよい選択肢となるのではないでしょうか。
学童保育(放課後児童クラブ)の実施状況調査結果について(全国学童保育連絡協議会)2020年
ICT支援員
直接子どもと関われるかは微妙なところですが、ICT系が強い教員の方はICT支援員という仕事もあります。
これからの教育現場はより一層ICT教育の重要が増していきます。
しかし、現場の教員が次から次へと出てくるICT機器を使いこなしていくのは現状無理があります。
ICT支援員は、そんな教員のサポートをする仕事です。教員や児童生徒のICT機器の操作のサポートや、授業づくり、教材作成、ICT機器環境のメンテナンスをします。
時には教員や児童生徒に向けてICT活用研修をすることもあります。
文部科学省は全国の小中学校の4校に1人配置することを2022年までに達成すると言っています。
ICT支援員のなり方は大きく分けて二つです。
一つは、地方自治体に直接応募する方法です。現状人員が不足しているので、採用される可能性は高いといえます。
各自治体の教育委員会に問い合わせてみるといいでしょう
もう一つは、企業に採用してもらう方法です。自治体で募集しているだけでなく、委託されている企業も募集を出しているので、求人を探し、応募することもできます。
ちなみに、Benesseの求人にもICT支援員の募集がありました。
https://www.benesse.co.jp/benesseinfo/saiyou/cr_s/
直接子どもと関わらない企業
子どもと直接かかわらなくても、教育に携わる仕事はとても多くあります。
具体的にどんな仕事があるかは、転職エージェントに登録をして相談してみるのも良いのですが、ここでは、転職エージェントに相談する前に知っておいた方がよい「業界・職種」と「代表的な企業」について簡単に説明をします。
業界・職種
あなたは「あなたの業界・職種は何ですか❓」と聞かれてすぐに答えられますでしょうか。
あなたが教員をしているのなら、業界はもちろん「教育業界」そして、職種は「教諭」になります。
つまり、「教育業界×教諭」ということですね。
では、あなたが資産運用の方法を人に教える仕事をしていたらどうでしょう?
実は、これも「教諭」になるのですね。
つまり「金融業界×教諭」ということですね。
ここから紹介するのは、「教育業界×〇〇(職種)」です。
教育業界の職種にはいろいろあります。
学校の中に絞れば
です。
学校外の教育業界であれば
このように教育業界の中でも「教諭」という職種を変えれば、仕事は山ほどあります。
このように軸ずらし転職をすることで、自分の強みを活かしながら選択肢を広げることができるのですね。
教育業界で代表的な企業
では、教育業界にはどんな企業があるのでしょうか。
まずは、教育業界の平均年収ランキングを参考に紹介します。
順位 | 企業名 | 平均年収 |
1 | Benesseホールディングス | 934万円 |
2 | 学研ホールディングス | 906万円 |
3 | edulab | 851万円 |
4 | ナガセ | 751万円 |
5 | 内田洋行 | 728万円 |
みなさんご存じBenesseホールディングスが堂々の1位です。
通信教材だけではなく、学校向けの教育事業などでも有名です。
2位の学研も有名ですね。
図鑑や学習漫画、塾や知育玩具など幅広く事業を展開しています。
3位のedulabはEdtech(Education×Technology)分野でトップを走る企業です。
IT教育の勢いはこれからも続くといわれているので、まだまだ伸び続けるでしょう。
4位のナガセは、「東進ハイスクール」「東進衛星予備校」「四谷大塚」「早稲田塾」などの有名な塾をいくつも運営している企業です。
5位の内田洋行は、教育現場で使う備品や教材を販売している企業です。学校の中を見渡すと内田洋行から購入したものも多いかもしれません。
他にも僕が転職する際、調べた企業を紹介します。
リクルート
人材紹介の会社として有名なリクルートは、教育業界にも進出しています。CMでおなじみのスタディサプリですね。
スタディサプリはまだ比較的新しい事業なので、様々な役割の求人が出てくることがあります。
今までには、教材の企画や、学校現場での導入補助など教員の経験でも挑戦できそうなものもありました。
その他Edtech系企業
先程のedulabの説明でもお話しした通り、Edtech系企業がすごい勢いで伸びてきています。
日本におけるEdtech市場規模推移
出典:野村総合研究所「ITナビゲーター2020年版」
この流れはますます大きくなると予想され、Edtech系企業の将来性は高いといえます。
ITの力で教育の可能性を伸ばしていきたい方にはオススメです。
しかし、今後伸びてくるところにはそれだけ多くの企業が集まります。
このように勢いのある企業がひしめき合っています。
興味がある方は、エージェントに「Edtech系企業に興味あります」と伝え、このあたりの求人を集めてもらうと話が早いのでオススメです。
もちろん、一つ一つ自分でホームページを見て、求人が出ていないか探す方法もありますが、時間がかかる上に、新しくでてくる求人には気が付きにくいの不利になります。
まとめ
教育業界の転職先について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
教育業界には「先生」以外にもたくさんの仕事があることもわかりましたね。
転職活動をすると、業界や企業間の関係など色々な世界が見えてきます。
また、転職先一本で生活しようとすると選択肢が少なくなり、苦しくなるので、副業という合わせ技の視点も考慮するのもありだと思います。
まずは一歩踏み出すことが「幸せへの近道」です。
僕の転職体験談はこちらから↓
https://gyublog.com/tenshoku/about-me/