どうもガクせんです。
突然ですが、この言葉を知っていますか?
これは、ドイツの詩人ゲーテの言葉です。
ボクは、この言葉に出会い、自分の価値観が大きく変わりました。
先生になりたてだったボクは、先生として早く一人前になりたいという思いのもと、とにかく「授業力」「学級経営力」を追い求めていました。
読む本も、参加する研修も「授業力」「学級経営力」と名がつくものばかり。
要は、即効性の高いテクニックを身についけようとしていたのです。
しかし、自分の中に
という違和感が生まれていたのも事実でした。
そんな時に、このゲーテの言葉に出会いました。
「自分に必要なのはこれだ!」と確信することができたのを覚えています。
どんなに授業が上手でも、学級経営のテクニックをもっていようとも、「自分が子どもから愛される人間」にならなければ、教育効果はゼロ、それどころかマイナスにもなるというこに気がつきました。
働きかけ✖︎信頼関係=教育効果
つまり、「何を言うかより、誰が言うか」が大切なのです。
それからというもの、ボクは子どもとの信頼関係を築くということを第一優先に学ぶようになりました。
今回は、そんなボクが子どもとの信頼関係を築いていくにあたって学んできたこと、大切にしてきたことを解説していきます。
ポイントは
自分から
- 相手を信頼すること
- 相手に共感すること
- 相手を好きになること
です。
- 子どもから愛される先生になれる。
- 子どもから信頼される先生になれる。
- いい学級がつくれるようになる。
子どもとの関係に限らず、全ての人間関係に有効です。
ではまいりましょう!
目次
信頼関係の築き方
簡単に「信頼関係を築くのが大切!」と言ってもその信頼関係を築くことが難しいんですよね。
そこで、ボクが12年という担任経験と書籍等で学んできたことをもとに、「これは良かった!」と思えた考え方やメソッドについて解説していきます。
ちなみに、信頼関係を築くためにボクが学んできた主なカテゴリーはこちら↓
- コーチング
- NLP
- ファシリテーション
- 脳科学
- 心理学
- 哲学
です。
子どもを信頼する
アドラー心理学で有名なアルフレッド・アドラーは、「過去と相手は変えられない」という言葉を残しています。
いくら相手から信頼されたいと思っても相手が自分を信頼するかどうかは相手の課題なのであり、そこに踏み込むことはできないのです。
それは、「自分が相手を信頼する」ということです。
相手の権利に土足で踏み込んではならない。権利を尊重し、自分で決めさせるようにすれば、人は、自分を信じ、他人を信じるようになるだろう。
引用:小倉広「アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉」
少なくても、自分のことを信頼してくれていない先生や親を子どもが信頼するということは考えづらいですよね。
最終的に、相手(子ども)が信頼してくれるかどうかは相手(子ども)の課題であり、そこに関してとやかく言うことはできませんが、自分ができること(子どもを信頼すること)に一点集中することはとても大切だと言えます。
「信頼」とは裏付けも担保もなく相手を信じること。裏切られる可能性があっても相手を信じるのである。
引用:小倉広「アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉」
子どもに共感する
共感と聞くと、「かわいそうに」や「大変だったでしょう」など同情することと同義にとらえてしまいがちですが、これは自分の感情を相手に押し付けることになってしまいます。
アドラーの言葉を借りると共感とは
大切なことは「共感」することだ。「共感」とは、相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じることである。
引用:小倉広「アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉」
ということです。
共感をさらに詳細に定義するならば、「相手の置かれている状況や考え方、意図、感情、関心などに関心をもつこと」と言えるでしょう。
引用:小倉広「アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉」
ゲームばっかりやっている子を具体例に考えてみましょう。
ゲームに熱中している子をみて、大人はどう解釈していったらいいでしょうか。良い例と悪い例で比べてみましょう。
「ゲームのどんなところが面白いのかな?」「他にやることがなくて困っているのかな?」「友達との関係上ゲームが必要なのかな?」
「外でもっと遊んで欲しい」「ダラダラしているのを見ているとイライラする」
niceは相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じていますね。
badは自分の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じてしまっています。
このように共感(相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じる)することができれば、「ゲームのどんなところが面白いのか一緒にやってみようかな」「他にやることがなくて困っているのなら、どこか楽しいところに連れて行ってあげようかな」などアプローチの仕方も見えてきます。
このように共感しながら寄り添ってくれる大人に対して子どもは信頼を寄せてくれるのです。
最終的には大人の話も素直に聞いてくれる可能性も大きくなってきますね。
役割的な関わりより、感情的な関わり
「役割的な関わりより、感情的な関わりを」
これは、NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事である菅原裕子さんが提言されていた言葉です。
私たちのコミュニケーションには、役割的な関わりと、感情的な関わりがあります。私たち親は、子どもに対する親という役割から、いきおい、役割的発言が多くなってしまいます。
引用:菅原裕子「子どものやる気のコーチング」
ここでいう役割的関わりとは、親や先生という役割上発生するコミュニケーションです。
例えば
などがそれです。
一方、感情的関わりとは、お互いの感情を通わせるコミュニケーションです。
などがそれにあたります。
特に先生をやっていると、どうしても役割的な関わりが多くなってしまいます。
なので、ボクは、強く意識して感情的なコミュニケーションを多くするように心がけていました。
感情的なコミュニケーションの量が多くなればなるほど子どもたちとの信頼関係も強くなっていくのを実感することができました。
そのためにも役に立ったのが好きな物マップです。
好きな物マップとは、自分の好きな物を地図のように書き表した物。
お互いの「好きな物マップ」を共有することでコミュニケーションが円滑になる。
相手の好きなものを知っていることで「感情的なコミュニケーション」がとりやすくなるのでオススメです。
相手を好きになる力
「相手に好きになってもらうには自分が好きになっていかなければならない」
「自分は相手を愛する訓練をしている」
これは、「メモの魔力」で有名な前田裕二さんが言っていた言葉です。
前田さんいわく、相手を好きになるためにはフェーズ1、フェーズ2があるそうです。
フェーズ1
あらゆる情報に目を向け相手のことをよく知る(好きになれるポイントを探す)
例えば、自分との共通点、相手の良い面、生い立ちなど
フェーズ2
本当に好きになる
ボクもこの話を聞いて、教育のプロとして、「相手を好きになる力」を高める必要があると感じました。
もちろん、先生も人間です。気の合わない子どももいて当然です。
しかし、先生からみたらクラスには30人の子どもがいますが、子どもからしたら先生はクラスに1人です。
母親も父親も、子どもにとっては世界にたった1人の存在です。
そんな先生や親に嫌われた子どもはとても辛い時間を過ごすことになってしまいますよね。
なので、ボクは出会う子ども全員を好きになる努力をしました。
前田さんの言うように、訓練することでだんだんと「相手を好きになる力」が高まっていくのを実感することができました。
そのおかげで、子どもたちもボクを信頼してくれるようになり、お互いに幸せな時間を過ごせるようになりました。
まとめ
子どもとの信頼関係の築き方について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
まとめると
- 子どもを信頼すること
- 子どもに共感すること
- 感情的な関わりをすること
- 子どもを好きになること
が大切だということでした。
信頼関係を築けることで、子どもの成長を何倍にも加速させていくことができます。
何よりもまず信頼関係です。
今回の記事が少しでもみなさんのお役に立てたら嬉しいです。
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