こんにちは、ガクせんです。
突然ですが質問です。
この質問、過去の自分に投げかけたら苦笑いしてしまいそうです・・・。
何をかくそう教員生活前半期のボクと言えば
まるで、「俺がルールブックだ!」と言わんばかりの暴君ぶりでした・・・。
「統率することも先生の仕事」と勘違いしていたボクは痛い目にあうことに・・・。
そこらへんのことはこちらの記事で↓
これではダメだと学んだボクは、民主的なクラスをつくるために必死に学びました。
その中で、出会ったのが「クラス会議」「サークル対話」という素敵な実践でした!
その2つの実践を実際に試していったボクは、長い時間をかけてその二つのいいところを融合させながら自分なりの形をつくっていきました。
ボクはそれをクラスミーティングと呼んでいます。
そこで今回は
- 「クラス会議」「サークル対話」とは何か
- 「クラスミーティング」の具体的な実践
について解説していきます。
- クラス会議やサークル対話とは何かがわかる
- クラスミーティングの具体的な実践方法がわかる
- 子どものたちの主体性を育てられるようになる
- 絆の強いクラスづくりができるようになる
ではまいりましょう!
目次
「クラス会議」「サークル対話」って何?
まずは、ボクを救ってくれた「クラス会議」「サークル対話」について簡単に紹介していきます。
クラス会議
全員で円を作り,個人の出した議題について,全員が発言権を与えられ, 解決策を考える話し合い活動の一つ。
サークル対話
ドイツ生まれ、オランダ育ちのイエナプラン教育で行われている活動。全員でサークル(輪)をつくり対話をする。時事サークル、読書サークル、哲学サークルなどがある。
どちらも似ている活動ですが、クラス会議は「問題解決」を目的におくのに対し、サークル対話は対話することそのものに重きをおいています。
イメージ的にはサークル対話の一部としてクラス会議がある感じです。
ちなみに、ボクは
クラス会議は、アドラー心理学の要素を取り入れた教育を提唱する赤坂信二先生の本で学ばせてもらいました。
サークル対話は、イエナプラン教育を日本に普及する活動を行っているリヒテルズ直子さんの本やDVDから学ばせてもらいました。
両方を学んだボクは、実際にクラスで取り入れていきました。
どちらも実践していく中で、「これは子どもたちにハマった!」という部分や「なかなか難しいな」という部分があり、紆余曲折しながら一つの形に落ち着いてきました。
それが、これから紹介するクラスミーティングです。
このクラスミーティングを完成させてからというもの
学級経営が凄まじく楽しくなりました!
子どもの姿、クラスの姿がどんどん変わっていきました!
では、実際にクラスミーティングがどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。
※4年生〜6年生の実践になります。
クラスミーティングをする際のポイント
まず、クラスミーティングを取り入れるならば必ず抑えておかなければいけない2つのポイントがあります。
それは↓
とにかく、毎日行うこと。
先生も含め、みんなが平等であるということ。
毎日行うこと
どのように進めるの?
では、具体的なクラスミーティングの進め方について簡単に解説していきます。
- 司会者と黒板書記が前に出る。
- みんなで円(サークル)をつくり床に座る。
- 司会者が議題BOXに入っている議題カードを読み上げる。
- 議題について意見(アイデア)を出し合う。
- 出てきた意見(アイデア)に対しての意見を出し合う。
- まとめる意見を出し合う。
- 決定する。
- 決定した日から一週間をお試し期間とし、一週間後に試してみた感想を交流し、続けていくかどうか最終決定する。
といった流れです。
①司会者と書記が前に出る
ボクの場合、司会者は基本その日の日直が担当し、誰もが経験できるようにしました。
書記は、希望者の中から輪番で担当すようにしました。
児童の実態によっては一週間ずつのように期間を決めて輪番で回してもいいですし、係活動や当番活動などの役割の中で「司会者の役割」をつくってもよいと思います。
その場合、誰もが経験できないというデメリットはありますが、長い期間同じ子どもが担当することで司会者としてのスキルが上がり、会がスムーズに進んでいくというメリットがあると思います。
②サークルをつくって(円になって)座る
ボクのクラスは基本、教室の真ん中が空いているような座席設定だったので、すぐに教室の真ん中にサークルをつくって座ることができました。
一般的な教室の場合だと、机を下げさせて座れる空間をつくるところから始まります。
ボクは司会者のとなりから出席番号順でサークルをつくるようにしていました。
椅子を用意して座った方が落ち着いて話し合えますが、ボクは椅子を用意するのが面倒だったのと、椅子の分のスペースを確保するのが難しい場合が多かったので床に座って行っていました。
③議題BOXに入っている議題カードを司会者が読む
誰でも、いつでも何かを提案できるように、クラス内に議題カードと議題カードを入れる議題BOXを用意しておきます。
一番下の段の用紙入れにはこのようなカードが入っています↓
このカードに記入したら真ん中の段に入れます。そして、毎朝日直が真ん中の段に入っているカードを確認して対話がスタートします。
議題カードには、クラス内で出てきた問題、困っていること、イベントの提案、個人的に悩んでいることなどを書き込めるようになっています。
今まで実際に出てきた議題をいくつか紹介すると、
- 掃除をもっと効率的にやる方法について考えたい。
- 嫌なあだ名で呼んでくる人がいて困っている。
- 忘れ物を減らすアイデアがほしい。
- 足が早くなるコツを教えてほしい。
- クリスマスパーティーの内容について考えたい。
などなど、今までの経験の中でそれはもうたくさんの議題が出てきました。
議題が無い時は、司会が対話のテーマを投げかけます。
などいろいろです。
トーキングカードもオススメです。
日直がお題を出すのに困っていたら使います。
など、みんなが話し合いやすいお題が盛り沢山です。
④意見(アイデア)を出し合う
では、議題が入っていた場合の解説に戻ります。
議題をみんなで確認したら「意見をたくさん出す時間」です。
出てきた意見に対しては良い悪いなどの評価はせず、とにかくそれぞれの頭の中にある意見やアイデアをたくさん出すことが大切になります。
どんな意見(アイデア)でも、「多ければ、多いほど、良い決定に導いていける」ということ、「突拍子も無い意見から大きな価値が生まれることもある」ということを子どもたちの中に浸透させていくことが大切です。
⑤意見に対して意見を出す
ここからは「出てきた意見に対して意見する時間」です。
たくさん出てきた意見(アイデア)に対して
など、ここで初めて、出てきた意見に対していろいろな立場、いろいろな視点からブラッシュアップをかけていきます。
⑥まとめる意見を出す
次は「まとめる時間」です。
ブラッシュアップした意見をまとめていきます。
などまとめていきます。
上述した「意見に対する意見を出す」際に、まとめるような作業も同時に行われる場合も多くありました。
子どもの思考の流れに合わせることが大切です。無理に「意見に対する意見の時間」と「まとめる時間」を明確に区別しない方がいい時もあります。
⑦決定する
いよいよ決定の時間です。
決定の流れとしては、次の2つになることが多かったです。
- まとめる時間の流れで満場一致となり決定まで辿り着く。
- 意見が分かれている場合は、多数決で試す優先順位を決める。
最後に、司会者が決定事項を発表し、A4の紙に書いて掲示します。
クラスのルールのような「試してみなければ分からない内容」の場合は、一週間お試し期間をもうけ、一週間後のミーティングでやってみてどうだったか話し合います。
試してみてよければ、クラスのルールとして最終決定となります。
過去の問題と子どもたちが導き出した解決策をいくつか紹介します。
牛乳パックを開く場所が汚れやすいというお悩みに対してみんなが導き出した対策↓
机の下にほころがたまりやすいというお悩みの対策法↓
個人的なお悩み系では、出てきた意見の中から本人が選んで実行してみます↓
一週間後、試してみてどうだったかを報告してもらうのもありです。
メリット(効果)
ボクが実際に取り組んできて感じた効果は以下のようなものです。
など、たくさんのメリットを感じることができました。
デメリット
上述したようにメリット盛り沢山ですが、一つだけデメリットもありました。
それは、時間の確保が難しいということです。
慣れれば、5〜10分以内で終われるようになりますが、最初の方や議題内容によっては1時間目に食い込んでいくこともしばしば・・・
まとめ
以上、クラスミーティングについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
子どもたちの自主性を育てるために欠かせない時間だと思います。
めちゃくちゃオススメできる取組です。
少しでもいいなと思ったら、ぜひ試してみてください。
クラスが爆発的に成長しますよ。
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こんな人におすすめ
- 子どもとの関係づくりに悩んでいる
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